東京地方裁判所 昭和27年(ワ)446号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔事実〕原告は被告に対し昭和二十五年五月二十七日所定の手続を経て解雇し、被告は原告会社の従業員たる身分を失つたから社宅たる室の明渡を求めると主張した。被告は原告の解雇の意思表示にはその解雇の理由を何等明示していなかつたから無効であると争つた。他の書類省略。
〔判断〕原告勝訴
裁判所は証拠によつて原告のなした解雇の意思表示には何等その理由が明示されていないことを認定したが、解雇理由が当時客観的に存在している限り、右瑕疵は意思表示を無効ならしめる程度のものでないと判断して被告の主張を排斥した。曰く。「……被告に対する解雇理由が客観的には当時存していたことは前記規定のとおりであり、その理由の明示を欠くことが右解雇の意思表示を無効たらしめる程度の瑕疵であるとはいい難いから被告の主張は採用しない。」